19世紀半ばにパラフィンが登場するまでは、キャンドルは蜜蝋、木ロウ(木蝋:ハゼの木から採れるロウ)などの素材で作られていました。
現在、キャンドルの原料として最も多く使われているのは、パラフィンで、その他にも蜜蝋や木ロウ、ステアリン酸などがありますが、最近はベジタブルオイルを加工したパームワックス、ソイワックス、ライスワックスなども出回っています。
ミツバチが体内(腹部)から分泌し、巣を形成する蜜蝋は、ミツバチの巣から採ります。
色は黄色から茶色で、火を灯すとほのかな甘い香りがします。色や香りはミツバチが集める花粉と蜜の種類によりさまざまです。
採取に手間がかかるため、蜜蝋だけで作られたキャンドルは高価ですが、ススが出ず、まろやかな炎が楽しめる上、安心できる素材のキャンドルとして人気があります。
一般に売られているキャンドル、ろうそくはほとんどがパラフィン製です。
パラフィンは石油から作られますが、いろいろな融点(解ける温度)のものがあり、加工が容易で、安価なのが特徴です。
天然由来のろうそくの材料には、日本古来のモクロウ(はぜの木から採れるロウ)やミツバチの巣から採れる蜜蝋、
植物油を加工したパームワックス、ソイワックスなどがあります。(詳しくは後述のその他のキャンドルワックスをご覧ください。)
蜜蝋は西洋で紀元前から使われており、教会のミサなどには欠かせないものです。
蜜蝋キャンドルはパラフィンに比べて値が張りますが、優れたところがたくさんあります。
蜜蝋とパラフィンのキャンドルを比べると
蜜蝋キャンドルは、煤が出にくい特性を持っています。
融点が高いので、燃焼時間が長いのです。
パラフィンに比べて遠くまで光が届きます。
蜜蝋キャンドルのほのおは、温かみのある色で、風のないところでは穏やかでとろみのある光を放ちます。
蜜蝋キャンドルはあなたのキャンドルライフをさらに豊かなものにしてくれます。
パラフィンは石油から精製されるロウで、19世紀半ばに発見されました。
火力や強度に優れ、安価で安定した供給ができるため、大量生産が可能になりました。現在、パラフィンを主原料とするキャンドルが最も一般的です。
ステアリン酸は、牛脂やパーム油から精製される脂肪酸の一種で、キャンドルでは主にパラフィンワックスへの添加物として使われています。気泡を拡散して色を不透明にし、発色を良くし、また硬度を高めて型から離れやすくします。
木ロウは江戸時代から日本で作られている和ロウソクの原料です。
木ロウもやはり採取に手間がかかり手に入りづらくなっているため、純粋な木ろう製のキャンドルは高価です。
ヤシの果実から採れるパーム油が原料のパームワックスは、パラフィンワックスに比べるとススが出にくく燃焼時間が長いのが特徴。
大豆から生まれた自然素材の植物ワックスです。
低温でゆっくりと燃焼するため燃焼時間が長く、香りをより効果的に引き出します。